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キリンのひとりごと
 

「キリンのひとりごと」はオキナワグラフ(新星出版)にて連載されている法律エッセイです。弁護士法人那覇綜合(旧 宮﨑法律事務所)の所属弁護士が交代で記事を毎月執筆しています。憲法のこと、裁判員裁判のこと、沖縄の地域生活など、時節に合わせたタイムリーなテーマをとりあげながら、暮らしに関わる法律のおはなしを分かりやすく解説します。

 
【キリンのひとりごと Vol.19】 「新生活へのエール」(宮﨑政久)
2012年 4月 10日(火曜日) 00:00

 

オキナワグラフ 2010年4月号掲載

 

 
 4月、さわやかな季節ですね。子供たちは入学、進級し、大人は就職、異動と、この4月をひとつの区切りに新しい生活がスタートする方も多いことと思います。
 あたらしい生活がスタートする皆さんにエールをひとこと。
 
 不安は立派だ
 
 皆さんも、新しい生活に不安がありますよね。新しいクラスで友達が出来るか?新しい職場でうまくやっていけるか?環境が変わるときに不安はつきものです。そんな時には自然体がイチバン。自然体っていうと分かりにくいのなら、素直に反応するということでしょうか。周囲の人の言葉を素直に聞き、自分が思うままに素直に反応する。あなたのその反応には、これまでの生き様が反映します。あなたが今そう反応するのは、これまで生きてきたすべての経験、親から受けた教えやあなたが考え、体験したことのすべてから導かれています。いってみればその反応があなたそのものです。ですから、今、この場で取り繕うことを考えてもうまくいくものではありません。
そうであれば、あれこれ考え迷うのではなく、素直に反応して、素直に言葉を返し、素直に行動することです。往々にして素直な反応に間違いはありません。もし間違えたら、「ごめんなさい」と謝ればいいのです。それだけです。
 不安に思うというのは、「うまくいかないかったらどうしよう?」と思うからです。うまくいかなかったらと思うのは、「うまくいきたい」と願っているからです。つまり向上心の表れです。
 向上心をもつからこそ人は成長するのであって、それは無条件に素晴らしいこと。不安に思う自分がいたら、それは向上心がなせる業(わざ)ですから、どうかどうか、自分を誉めてあげて下さい。「不安に思えるなんて、なかなか立派だぞ、おまえ。」と自分に声を掛けてあげて下さい。そうすれば、きっと不安に思う気持ちもすっとおさまってきます。
 
  かっこいい人になろう
 
 新生活にとけ込んでいったら、それが新しい人生のステージです。子供の頃は学校が、大人になると職場や家庭が、人生の大いなるステージとなります。新生活も順調に進むと、日々やることが出来て毎日が忙しくなってきます。新生活スタートの時に誓っていたあの思いもどこへやら、毎日に流されがちです。そんなときには、心にひとつの基準をもつようにしたいものです。
いくつもの基準や志があっていいのですが、日々のことですから、自分にわかりやすく、実践しやすいものを心に留めておくことをお勧めします。
私の場合、「かっこいい男になろう」と心に留めています。かっこいいというのは、外見も入っていないわけではないのですが、主眼は、その判断が、その行動が、その振る舞いがかっこいいかどうかを考えています。発言をすべき時、判断を求められたとき、「それでかっこいいか」を自分に問います。もちろん、かっこよくあるためには、その場面に応じたいろいろな要素が必要とされ、自分の志にあっているかとか、誇りを保てているかとか、世のため人のためになっているかとか、自分の子供たちが将来大人になったときに、自分が今しようとしている判断を検証したときに後ろ指を指されることはないかなどと考えて、かっこいいかどうかを問うのです。
また、所作振る舞いもかっこよくありたいと思っています。例えば、廊下で目上の方とすれ違うとき、さっとよけ、黙礼し低頭する。業務で指示を受けたら、「承りました」ときちんとした日本語で答える。複数で車に乗り込むとき、自分の立場をわきまえた位置取りと気遣いが出来るなどなど。当たり前のことが自然とにじみ出る所作が出来るかっこいい大人でありたいと思っています。
子供と接するときもそうです。今も子供の通う小学校に行って読み聞かせに参加しますが、ここでもかっこいい大人を見せたいと思っています。低学年のクラスに行ったら、登場する人物や動物にあわせて声色を変えて、大きな声とオーバーアクションで本を読み、子供たちを大きな笑いのうずに巻き込む。高学年のクラスに行けば、ちょっと斜に構えた子もいる中で、例えばその日の朝刊を題材に、世の中の仕組みと小学校のクラスや野球チームの仕組みが違うようで結構同じであることを知ってもらうとか、そんなことをしています。この読み聞かせでは、何人かで大きな紙芝居を使って一生懸命に読み聞かせていたり、子供たちがお母さんの優しい声に聞き入っている姿も見ることができ、みんなかっこいい大人だなあと感じています。

 

さあ、4月から環境が変わる人もそうでない人も、頑張っていきましょう。

 

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