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キリンのひとりごと
 

「キリンのひとりごと」はオキナワグラフ(新星出版)にて連載されている法律エッセイです。弁護士法人那覇綜合(旧 宮﨑法律事務所)の所属弁護士が交代で記事を毎月執筆しています。憲法のこと、裁判員裁判のこと、沖縄の地域生活など、時節に合わせたタイムリーなテーマをとりあげながら、暮らしに関わる法律のおはなしを分かりやすく解説します。

 
【キリンのひとりごと Vol.04】 お正月に感謝
2011年 1月 10日(月曜日) 00:00

 

  2009年1月号掲載

 

 読者の皆様、新年あけましておめでとうございます。新しい年をいかがお迎えでしょうか。

年が改まるって、いいですよね。昨日までの自分に、昨年のこととと区切りをつけることができます。良かったことも、悪かったことも、すべて新しい年を迎えた新しい自分の礎にすることができます。先人の豊かな知恵ですね。
私も家族と一緒に初詣に行き、昨年までの感謝を述べ、新しい年の自分へ誓いを立てました。皆さんも新しい年、心機一転頑張って参りましょうぞ。
 さて、お正月のお題でいろいろ考えてみましょう。
 我が家でお正月といえば餅つきです。我が家ではお正月に餅つきをします。本来であれば、正月を迎える準備として年末に行いたいところですが、何かと気ぜわしい年末には集まれず、正月行事として恒例になっています。
いつもの仲間に我が家に集まってもらい餅つき大会です。米蒸し、臼へのお湯はりなど段取りがイチバン大切です。つくのは仕上げに過ぎません。最初は男たちが臼で餅米をこねます。このこねる作業が肝心。素早くこねていく力作業です。そして、つきます。まずは、男たちが「ペッタン、ペッタン」。「ゴン」って音はダメ。臼をついた音です。途中から女性陣も子供たちも入って、みんなで交代に餅をつきます。つき損じて餅に杵の木くずが混じるのはご愛敬。見事につき上げたアツアツのお餅に、きな粉やあんをまぶしたり、大根おろしにからめたり、少し火にかけて醤油をつけて海苔をまいて磯辺餅にしたり、お雑煮やおしるこにしたりと、ここは料理の腕ばかりかアイデアの見せどころ。お餅はバリエーションがあっておいしいものです。
注意して頂きたいのは、餅つきのときの合いの手。声をかけながら、タイミングよく手水を差し入れます。最初はものすごく熱いので、ゴム手袋をつけるのもOK。つき手と合いの手がタイミングよく進むのが餅つき最大の見せ場ですが、失敗すると大惨事です。慣れないうちは、つくのを一旦止めてから返しをするくらいで構いません。
それと、餅をノドに詰まらせることがないように注意したいものです。ノドにつまったら、みぞおちのあたりを押す方法もあるようですが、緊急事態ならすぐに119番。掃除機で吸い出す例もあるようですが、くれぐれもご注意を。
次に、お年玉。子供にはとても楽しみ。大人には、金額をいくらにしようかとか、少々悩ましいところもありますね。
さて、多くのご家庭では、子供がもらったお年玉を貯金していますよね。我が家も同様です。私自身も子供の頃には、もらったお年玉を親が貯金をしていましたし、我が家では、子供たちがもらったお年玉から、ひとつだけ好きなものを買っていいとして、残りを貯金します。何を買うか、いくらのものを買うかは子供たちに任せます。我が家の3人の子供は、自分で考えて好きなものを買うときもあれば、今はいらないと言って全額貯金するときもあり様々です。ここで大切なことは、子供には貯金する意義を説明し、お金を使うことの意味と楽しく貯蓄をする習慣をつけることですよね。
 生きるためにはお金を使います。お金を使って経済活動をしている訳ですから、お金を使うこと自体は悪いことではありません。よく考えて、自分に必要なものに必要な経費をかけることを学ぶ。娯楽も含めて自分のお金を使うことを知るべきです。その一方で、将来に向けて、万が一に備えて、生きていく上で蓄えをもつべきことを教えます。子供が小さいときは「ありとキリギリス」のお話をし、中学生には、これからの将来にどんなことが待ちかまえているかと話をします。それが「将来何になりたいか」という話につながっていきますね。
 貯金をした成果として、通帳の残高が増えることは子供にも楽しみなようです。貯蓄は習慣ですから、子供の頃から自然に貯蓄が身に付くようにしたいものです。
働いてお金を稼ぐことの大切さ、大変さを伝える。
既にリタイヤした祖父母がお年玉を用意してくれることのありがたさや感謝の気持ちを理解させる。
自分の人生は自分で責任をもっていかないといけないことについてもおぼろげながら感じ取る。
そんなチャンスがお年玉には含まれているように思います。
私が最後にお年玉をもらったのは、司法試験に合格した直後のお正月。27才になっていました。もちろん、大学生になってからは、アルバイトで稼いだお金で親戚の子供たちにお年玉をあげる立場になっていた私でしたが、そのお正月、祖母が「おめでとう。お祝いだよ。」と言ってお年玉をくれました。さすがに遠慮している私に「お前にやってやれることは、もうこれくらいしかないんだよ。頑張りなさい。」と言ってくれたときの、ちょっと寂しそうな祖母の笑顔が今も心に残っています。とってもうれしくて涙が出たことを覚えています。
人は一人では生きていけない。周囲の人々に助けてもらって、はじめてきちんと生きていくことができる。だからこそ、一生懸命に生活することを忘れずに、苦しいときにも頑張ることが大切なんだって、そんなこともお年玉から教えてもらったような気がしています。おばあちゃん、ありがとう。 
 

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