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キリンのひとりごと
 

「キリンのひとりごと」はオキナワグラフ(新星出版)にて連載されている法律エッセイです。弁護士法人那覇綜合(旧 宮﨑法律事務所)の所属弁護士が交代で記事を毎月執筆しています。憲法のこと、裁判員裁判のこと、沖縄の地域生活など、時節に合わせたタイムリーなテーマをとりあげながら、暮らしに関わる法律のおはなしを分かりやすく解説します。

 
【キリンのひとりごと Vol.03】 サンタクロースを極める
2010年 12月 10日(金曜日) 13:20

 

  2008年12月号掲載

 
12月ですね。クリスマスですね。クリスマスといえばサンタクロース。今月は、サンタクロースを極めましょう。
 まず、サンタクロースの起源を知ってますか?サンタさんは、4世紀頃、東ローマ帝国の小アジア(現在のトルコあたり)にいたニコラスという司教の伝説が起源だそうです。
ある日、ニコラスが貧しさから娘を嫁がせることができない家を知り、真夜中に煙突から金貨を投げ入れた。金貨は暖炉にかけられていた靴下に入り、この金貨のおかげで娘も幸せになれたという逸話があった。その後、「セント・ニコラス」の話が転じて「サンタクロース」と呼ばれるようになったそうです。
 サンタクロースは、空飛ぶトナカイのソリで子供たちにプレゼントを配りますよね。サンタさんのソリはトナカイ何頭立てだか知ってますか?古来から1頭立てや2頭立ての絵はあったようですが、1822年にクレメント・クラーク・ムーアが『聖ニコラスの訪問』の中で8頭のトナカイがひくソリで空を飛ぶことを描いたときから8頭となったそうです。ちなみにこの『聖ニコラスの訪問』はムーアが自分の子供に聞かせるためにつくった詩だそうで、8頭の名前も、そりを引く順番も、ムーアが勝手に決めています。先頭から、ダッシャー、ダンサー、プランサー、ヴィクセン、ドンダー、ブリッツェン、キューピット、コメットです。
 では、あの有名な歌『赤鼻のトナカイ』に出てくるトナカイはどれでしょう?実は、この8頭には入っていないのです。真っ赤なお鼻のトナカイさんの名前はルドルフといいます。ルドルフ君は1939年に発表されたロバート・メイの著作『ルドルフ 赤鼻のトナカイ』で初めて登場するそうです。
ロバート・メイは、貧しい中、ガンに冒され病床に伏す妻と小さな娘と暮らしていました。ある12月の夜、4歳の娘が寂しい顔で聞いてきました。「ねぇ、パパ。私のママはどうしてみんなのママと同じじゃないの。」寝たきりの妻を抱え、貧しく治療費も十分に出せない生活を送っていたロバートは、娘を抱きしめたまま、この子に笑顔をあげたくて、あるお話を考え話し始めました。
 『昔々、ルドルフという真っ赤なお鼻をしたトナカイがいたんだ。ルドルフは赤いお鼻のことでいつも悩んでいた。みんなにも大笑いされるし、妹たちにもバカにされて、それは悲しくて仕方がなかったんだ。でもね、あるクリスマスイブの夜、サンタクロースさんがいつもの8頭のトナカイと出発するときのことだよ、見送りに来ていたたくさんのトナカイの前で、突然、深い深い霧が立ちこめてきたんだ。サンタさんは困った。だって、霧が深いと煙突を探すことができないからね。そのとき、サンタさんの頭にルドルフのことが浮かんだ。サンタさんがあたりを見回すと、やっぱり見送りの後ろの方にルドルフがひっそりといたんだ。サンタさんは、ルドルフのもとに近づき、ソリの先頭にルドルフを立たせた。ルドルフはサンタさんが何を考えているのか分かり夢を見ている気持ち。ルドルフのお鼻はひときわ輝いて、ソリを立派に先導したんだ。どんな雪も、どんな霧もものともせず、どの家の煙突も見逃すことはなかったそうだよ。』
 ロバートは娘にせがまれて毎晩この話をしたそうです。そして、その年のクリスマスを前に、ロバートはこのお話をきれいな本にして娘にプレゼントしようと考えたのです。貧しい生活でしたから、自ら紙とペンで手製の本を作り始めました。途中、病気の妻に先立たれる不幸にも見舞われたロバートでしたが、クリスマスイブの夜には、愛する娘にルドルフの本をプレゼントすることが出来たのでした。
 その後、ロバートのお話は『赤鼻のトナカイ』という題で出版され大ベストセラーとなり、10年後の1949年には『♪真っ赤なお鼻のトナカイさんは・・・』がベストヒットとなったそうです。
 このお話以降、サンタさんのソリは、先頭に赤鼻のルドルフがたち全部で9頭立てになったわけです。
 ところで、サンタクロースは本当にいるのか?疑問が生じたら、インターネットで「NORAD」のウエブサイトを見て下さい。NORADとは、北米航空宇宙防衛司令部といい、カナダとアメリカで航空宇宙防衛を担当する二国間のホンモノの軍事組織です。ここで『サンタ追跡プログラム』を公開しています。もともとは、1955年、地元紙のサンタさんとお話ができるという広告にNORADの前身組織「中央防衛空軍基地」のホットライン番号が間違って記載されたのが始まり。子供たちからの電話を受けたハリー大佐が「サンタは北極点から南に向かったらしい」と答えたことから、毎年サンタの追跡を公開するようになったとのこと。ここでは、最新鋭のレーダーシステムを駆使して、ソリを先導するトナカイ・ルドルフの鼻から放出される熱を感知し、サンタの現在位置を突き止めていて、イブの夜には世界各地へのサンタ到達想定時刻という重要な機密情報を一晩中更新し続けて提供しています。日本語を含めた複数の外国語でも提供しているスゴサ。ちなみに、このプログラムは「非軍事的」なものゆえ政府の経費は使えず、多くの寄付で成り立っているそうです。私たちも、いつまでも夢も忘れない大人でいたいですね。